在宅ワークが気になるあなたへ、リアルな“働く姿”をお届けします。
近年、在宅ワークやリモートワークという言葉はすっかり身近になりましたが、
いざ自分が働くとなると、こんな疑問が湧いてきます。
- 自宅ではどんなふうに仕事をしているの?
- チームとのやり取りはどうしているの?
- 出勤や退勤の報告ってどうやるの?
会社員としてオフィスで働いた経験がある方ほど、“家で働く姿”を想像しにくいかもしれません。
そこで今回は、地方で在宅ワークをしながら活躍しているWEBデザイナー・WEBディレクター・フリーランサーの方々に、実際の“仕事のある一日”を見せてもらいました。
あなたが目指す働き方を考えるヒントになれば嬉しいです。
ケース1:家族の転勤にも合わせられる。場所を選ばない働き方
WEBデザイナー Sさん(46歳/愛知県在住/在宅ワーク歴8年)
「どこに住んでも仕事ができるのは、本当に助かっています」

Sさんの、ある一日の流れ
8:45 家事終了後、仕事の準備。パソコンの電源をオン
9:00 仕事スタート。つまり出勤。LINEワークスで出勤の報告
11:00 お客様とzoomでお打ち合わせ。
13:00 打ち合わせが伸びて、この時間からお昼。昼ご飯は自宅で作ります。夕飯の買い物に行くことも。
14:00 社内打ち合わせ。zoomで行います。自分の業務の報告、全体の進捗確認、お客様の近況などを報告します。
15:00 洗濯を取り込みます。在宅ワークは、雨が降るとすぐ洗濯物を取り込めるので助かります。
18:00 退勤時間ではありますが、この時間にお客様から不具合の連絡や相談があることが多いので、それに合わせて退勤します。
19:00 終業後、夕食の準備。家族が帰宅後、夕飯です。
在宅ワークでの連絡方法
社内ではLINE WORKSとSlackなど複数の連絡ツールを使い分けています。どれかが不具合で使えなくなることもあるため、連絡手段を複数用意しているのだとか。
また、急ぎのときは社用スマホで電話することも。
最初に大変だったこと
リモートが始まったばかりの頃は、
「この仕事は誰に任せたらいいんだろう?」
「このメンバーの得意分野は?」
と、相手のことが分からないまま進めることが多く、戸惑いがあったそうです。
対面のように自然な会話が生まれないからこそ、ちょっとした思い違いが起きやすいのがリモートの難しさ。
でも、
「自分から状況やスキルを遠慮せず積極的に伝えるようにしたら、スムーズになりました」
と話してくれました。
在宅ワークでよかったなと思うことは何ですか
在宅ワークで何より助かっているのは、夫の転勤があっても、仕事を辞めずにキャリアを続けられることだそうです。
転勤のたびに職場を変えなければならず、正社員として長く働くことが難しかったSさんにとって、どこに住んでも同じ会社で働き続けられるという安心感が、在宅ワークの一番のメリットだと話してくれました。
ケース2:子育てと仕事を、無理なく両立できる働き方
WEBディレクター Mさん(35歳/奈良県在住/在宅ワーク歴3年)
「子どもがいると本当に助かります。特に、体調不良の時は…」

Mさんの、とある一日
8:15 小学2年生の長女が登校
8:30 次女を保育園へ送る
9:00 仕事スタート。Zoomでお客様と打ち合わせ
12:00 昼食を食べた後、夕飯の買い物に
13:00 別のお客様とのzoom打ち合わせ
14:00 社内の打ち合わせ。お客様との打ち合わせの内容を共有
15:00 お客様からのメール。一日でだいたい10件ほどメールをします。
16:00 業務終了、他のメンバーに業務引継ぎ
16:30 次女を保育園に迎えに行った後、長女を学童にお迎えに
17:00 夕食準備、宿題のチェック、明日の準備
19:00 夫の帰宅後、家族で夕食
WEBディレクターの仕事とは?
WEBディレクターは、お客様の要望や悩みを聞き、
「どんなサイトなら解決につながるか」を考え、
その内容をもとに設計図を作って、デザイナーやコーダーに伝える役割です。
作業よりも、
人と話し、まとめ、つないでいくことが仕事の中心。
チーム全体を見渡すポジションです。
ディレクターになったきっかけ
Mさんは元々はWEBデザイナーでした。
お子さんが生まれ、時短勤務に切り替えたいと相談したときに、
上司から
「打ち合わせが中心のディレクターなら、時間調整しやすいよ」
と提案されたそうです。
実際、ミーティングの時間さえ押さえれば調整がしやすく、子育てとの両立にぴったりだったと言います。
時短×在宅で働くための工夫
会社には、同じく子育て中のメンバーが数人おり、自然と「時短チーム」のような雰囲気ができています。
運動会や授業参観などの行事の日は、
「その日は私が打ち合わせ入るよ!」
と代わりに対応してくれることも。
もちろん、自分が動けるときは積極的にフォロー。
こうした助け合いが、安心して働ける土台になっているようです。
また、退勤前には細かい引き継ぎメモを必ず残すのが習慣。
不在時に何かあっても、チームが困らないようにするための心遣いです。
在宅ワークでよかったこと
子どもが急に体調を崩すことは、子育てをしていると避けられないものです。
Mさんが在宅ワークを続けていて何より助かっていると話していたのは、必要なときにすぐ子どものそばにいられる環境の中で、仕事ができること。
病院に連れていく時間や、様子を観察する時間を確保しながら、午後の打ち合わせや引継ぎなどはきちんと対応できる。
この 「育児の突発的な状況にも対応しつつ、働ける」 という点が、Mさんにとって在宅ワークの大きなメリットだと感じているところです。
ケース3:好きな場所に住んで、好きな仕事をする自由
フリーランスWEBデザイナー Uさん(32歳/沖縄在住/在宅ワーク歴4年)
「憧れていた“海の近くで働く生活”を実現しました」

Uさんの、とある日のスケジュール
8:00 夏場は海へ行くことも
9:00 業務スタート
12:00 昼食
18:30 業務終了
19:00 夕食は外食のことも
フリーランスとしての働き方
Uさんが今の働き方を選んだ理由のひとつは、「好きな場所で働いてみたい」という気持ちがあったからだそうです。
以前は長野県に住んでいましたが、今度は沖縄へ移住。今は住み始めて1年目です。
現在は、Webサイト制作や、企業・飲食店へのSNS運用アドバイスを中心に活動。
複数の制作会社や企業と業務委託契約を結び、そこから定期的に案件を受けています。
勤務時間は9時から18時のように決まっているわけではなく、その日の打ち合わせや作業量に合わせて変わっていきます。
落ち着いている日は早めに仕事を切り上げられる一方で、
忙しい時期は、
「朝起きてパジャマのままデスクに向かって、そのまま夜まで仕事…という日もあります」
と話してくれました。
この働き方を選んだきっかけ
もともと都内の企業で広報担当として働いていたUさん。
自社SNSの運用や広告発注、ホームページ制作の依頼など、“依頼する側”の立場でした。
そんな中、ランディングページ制作を外部に依頼した際、担当してくれたWEBデザイナーが
「離島を転々としながら仕事してるんですよ」
と話してくれたことに驚いたといいます。
「そんな働き方があるんだ。私もやってみたい」
その衝撃が、今のキャリアにつながりました。
仕事の見つけ方
仕事は、前職でお世話になっていた企業から依頼をいただくことが多く、そこから紹介されて新しいお客様につながるケースも増えています。
最近では、
「写真もお願いできますか?」
「動画撮影も頼めますか?」
といった相談が増えてきており、それに応えるためにカメラや動画編集も勉強中とのこと。
フリーランスとして、求められる内容に合わせてスキルを広げる姿勢が印象的です。
在宅ワークでよかったこと・大変なこと
Uさんが在宅ワークを選んでよかったと感じている一番の理由は、自分が住みたい場所で働ける自由があること。
長野から沖縄へという大きな移動も、働き方を変える必要はありませんでした。
一方で、
勤務時間が固定されていない分、繁忙期には朝から就寝までほとんどデスクに向かい続ける日もあり、働きすぎてしまう難しさもあると率直に話してくれました。
自由と厳しさ、その両方がフリーランスのリアルです。
在宅ワークをするなら、WEBデザイナーがおすすめ
今回ご紹介した3人の一日には、働く場所も、生活リズムも、家庭環境も、それぞれ大きな違いがありました。
それでも共通していたのは、在宅という環境で問題なく仕事ができているという点。
そして、それを可能にしているのがWEBデザイナーという職業であることでした。
打ち合わせも、制作も、連絡も、納品もすべてオンラインで完結する。
地域や時間帯にとらわれず、必要なスキルさえあればどこでも働ける。
家庭の事情や住む場所が変わっても、続けられる。
在宅ワークを前提に仕事を選ぶなら、こうした特徴を持つWEBデザイナーは、まさに理想的な職種です。
「自宅で働きたい」
「地方で仕事がしたい」
「環境に縛られずに働けるスキルを身につけたい」
そんな思いを持っている方にとって、WEBデザインはすぐに目指せる“現実的な選択肢です。
今回のインタビューが、そのイメージを掴むきっかけになれば嬉しく思います。

